日本経済新聞(夕刊) カラコンと目

■平成28年11月11日(金曜日)日本経済新聞(夕刊)広角鋭角 より
目の健康を守る5:
未受診「カラコン」で重症化
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-1瞳を大きく見せたり、色や模様を変えたりするカラーコンタクト(カラコン)を利用して眼を傷めるケースが後を絶たない。重篤な症状になることもあり、眼科医からは警鐘を鳴らす。
「これは、ひどい・・・・・」近畿大学医学部(大阪府狭山市)非常勤講師の月山純子医師は、目の痛みを訴える17歳の女子高校生を診察して息をのんだ。
右目が充血して黒目(角膜)全体がすりガラスのように濁っている。左目には直径15ミリを超すいわゆる「デカ目カラコン」が入っていた。大きな瞳に1年前にスマートフォンのサイトで購入したという。
検査するとセラチア菌が見つかった。「感染性角膜炎です」と同医師。「角膜が傷つき微生物に感染したのです。微生物の種類によっては角膜に穴が開き失明することもあります」
2012年に眼科医らでつくる日本コンタクトレンズ学会が会員対象に調べたところ97医療機関から395例のカラコンによる眼障害が報告された。「充血」(58%)「痛み」(44%)「異物感」(30%)が多く、医師の所見では「点状表層角膜症」(37%)「アレルギー性結膜炎」(22%)が目だった。
調査した医師らが驚いたのは患者の年齢。20歳未満が43%を占めた。眼障害の事例は10代と20代に集中する。視力補正のコンタクトレンズの上にカラコンを重ねたり、友達同士で貸し借りしたりする非常識な使い方もあったという。
36%が洗浄・消毒などの正しいレンズケアをしていなかった。就寝時も着けていたり、決められた使用日数、時間を守っていなかったりする例も目立った。
国民生活センターによると、カラコンに関する相談は07年度から増えている。商品テスト部の菱田和巳課長は「カラコンは高度管理医療機器に分類され、眼科医の診察、処方を経て購入することが望ましいが、利用者の多くは眼科を受診していない」と指摘する。
同センターの10代、20代のカラコン利用者1000人に対する調査では、カラコン購入時に眼科を受診していなかった人が26%、10代では31%もいた。「最近1年間に目の調子が悪くなったことがあるか」との問いには24%が「あった」と答えた。その約半数は眼科を受診していなかった。
カラコンで眼障害が多発する背景には「一部の製品の品質にも問題がある」と月山医師は指摘する。低品質のカラコンは酸素を通しにくく、角膜に浮腫やびらんが起きることも。カラコンの着色部分の凹凸が角膜を傷つけ、そこから微生物に感染して角膜炎や角膜潰瘍を発症する事例もある。
「若い女性がおしゃれをしたい気持ちはわかるが、目を傷めないように注意が必要。眼窩の受診をして良い製品を正しく使うようにしてほしい」と月山医師は話している。(第120集は編集委員の木村彰が担当しました。



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